ゴキブリ

【第2 章】だから、ゴキブリとは一緒に暮せない!

ゴキブリは、ただ気持ち悪いとか、怖いだけではすまされない
存在です。
それは、ゴキブリが細菌やウイルスなどを保有していることが
あるからです。
そんなゴキブリとひとつ屋根の下で暮しているとしたら…。
もし、それが飲食店だったとしたら…。
この章を読めば、「絶対にゴキブリとは一緒に暮せない!
どうにかして駆除しなければ!」と決意を新たにするに違い
ありません。
本章では、ゴキブリがもたらす害について説明します。

■ゴキブリはサルモネラ菌の運び屋だった!?

あなたも、「サルモネラ食中毒」という言葉を耳にしたことがあると思います。
サルモネラ食中毒は代表的な感染型食中毒で、その主な症状は、嘔吐、水様性下痢など
の消化器症状、発熱(高熱)などです。
日本では非常に多い食中毒のひとつですが、ゴキブリはサルモネラ菌を保有して
いることがあります。
しかも、サルモネラ菌はゴキブリの糞の中で数年間生存できることが立証され
ているのです。
また、ウイルスについても、ゴキブリはポリオ(小児麻痺)などのウイルスを運
ぶ場合があります。

■アレルギーや喘息の原因に

ハウス・ダストにアレルギーを起こす人の多くは、ゴキブリにもアレルギーを起こすよ
うです。
ゴキブリが棲んでいる家では、ゴキブリの体片や糞もハウス・ダストの主な原
因になるからです。
ゴキブリによるアレルギー症状は、主にくしゃみと鼻水、皮膚や眼への刺激で、時には
呼吸困難を起こすこともあります。
主にゴキブリの体片や糞が、鼻にアレルギー症状を引き起こす原因になると考えられて
います。
さらに、ゴキブリによってアレルギー症状を起こすと、喘息を誘発することがある
ので注意が必要です。
また、継続的にゴキブリにさらされた人は、喘息やアレルギーの発生率が高いこと
も分かっています。

■ゴキブリに噛まれた!?

「ゴキブリが人を噛む」というと、「そんなバカな」と思うかもしれませんが、実際、
ゴキブリに噛まれたという人は少なくありません。
古くは、眠っている船員の皮膚や、指の爪、まつげを噛まれたという記録も残っている
そうです。
いずれにしても、食べ物による汚れや匂い、味などが、ゴキブリの噛みつき行
動に結びついていることは間違いないようです。

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これで、ゴキブリを駆除しなければならない最大の理由は、大切な家族の健康を守
り、店の信用失墜を防ぐためだということが、お分かりいただけたでしょう。
序論はここまで。
次の章から、いよいよ本論に入ります。
本論は、マンションや一戸建て住宅などの一般家庭と飲食店に分けて説明していきます。
これは、一般家庭にはクロゴキブリが多く、飲食店などのビルにはチャバネ
ゴキブリが多いためです。
ゴキブリの種類によって、潜んでいる場所や駆除の方法は異なります。
まずは、一般家庭のゴキブリを効率よく、確実に駆除しましょう。
その方法とポイントを、次の章でご紹介します。
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